2022年度第5回(通算第9回)大学教育リデザイン研究会
さまざまなLMS、多様な学び-似て非なるLMS比較からオンライン学習の可能性を探る-
日時
2022年12月15日(木)17:30-19:00
講師
仲谷 佳恵 氏(東京女子大学 教育・学修支援センター 特任講師)
内容
LMS(学習管理システム:Learning Management System)という”言葉”は、ずいぶん普及したように思われます。コロナ禍により、授業がオンライン化した影響といえるでしょう。MoodleのことをLMSと同じ意味で使う方もいますが、Moodleは数あるLMSのひとつです。最近の北米シェアでは、CanvasがLMS市場を牽引するようになりました。ここ10年ほどで安定的な成長を遂げたのがCanvasです。日本では、まだMoodleのほうが有名でしょう。こうした市場競争に目を向ければ、WebCT、Blackboardと聞いて懐かしく思う方がいるかもしれません。インターネットの普及初期におけるオンライン学習の基盤を支えたシステムたちですが、今も市場の一角を占めています。このほか、最近は、コラボレーションツールとしてのMicrosoft TeamsやGoogle Workspace(Google Classroom)にも注目が集まっています。
いずれにしても、これらを最大限活用している方は少数ではないでしょうか。多くの方が、LMSでは出欠や教材提供と提出物の受理、コラボレーションツールではライブ配信やスモールグループのディスカッションに利用しているくらいに見受けられます。LMSで、あんなことやこんなことができると聞いても、実際にやってみる一歩を踏み出すことは難しいためです。
本研究会では、教育工学やLMS開発経験を背景にオンライン学習を工夫してきた講師から、特にコロナ禍において学習者中心の学習環境を構築してきた経験を共有いたします。そして、今後の教育において対面授業とオンライン学習を行き来する上での新たな視点や課題を共有しながら、オンライン学習の可能性を探っていきたいと考えています。